
8月7日 二十四節季の立秋。暦の上での秋の始まり。とはいっても、今年の夏も高気圧が勢力を保ち、まだまだ猛暑の日々が続いていますが、ちょっと顔を上げて空を眺めてみると、心なしか空が高く見えたり、トンボが飛んでいたり、夕方、耳を澄ますと、「カナ、カナ、カナ……。」と蜩の声が聞こえてきたり、「やっぱり季節は少しずつ変わっているんだな。」そんなことを考えながら……。先月に体験したいつもと違う朝のことを書こうと思います。
きっかけは、「温泉キャンプでゆったりSUP&カヤック」(TWTA主催)のパンフレット。その案内文に記載されていた「…翌朝は眠気覚ましに早朝の小網ダムのカヤックツアーでリフレッシュ」という文章。カヤックに乗って迎える朝はどんな感じなのだろう。自分の中でわくわく感が高まり、この企画に参加しました。
そして迎えた朝。身支度を整えて、ライフジャケットを着け、今回の早朝カヤックツアーの案内人ネイチャープラネットのコロスケさんに先導してもらい小網ダムの湖畔へ。
湖畔で、パドルの漕ぎ方、カヤックの特性(そう簡単には沈しないことなど)、その他の注意事項のレクチャーを受け、カヤックに乗り込み、小網ダム湖へ漕ぎ出しました。


静かで、風もなく、鏡のような湖面を
パドルでゆっくり水をかき分ける。
両岸の森が湖面に映り、
その森の中をかき分けるように進むカヤック。
小さな引き波。
鳥の声。
魚が飛び跳ねる音。
進むカヤック。
静寂。
太陽を浴びて時々光る魚。
周囲の木々の緑。
進むカヤック。
静寂。
パドルを漕ぐのをやめ、
湖面に手を差し伸べる。
少し冷たい水の感触。
空を見る。
きらきら光る日の光。
空に吸い込まれる心。
心地よい風。
静寂。
時の経つのも忘れて、という表現がありますが、ツアーの時間は約1時間。まさしくこのツアーは、あっという間の時間であり、濃密な時間でもありました。
私は、今まで、当たり前のようにたくさんの朝を迎えてきました。
キャンプ場での朝、森の朝…、海辺の朝…、
「一期一会」。
この言葉は、人との出会いの中で使われる言葉ですが、自然との出会い、その一瞬一瞬との出会いも、「一期一会」といえるのかもしれません。


ただ、そのためには、そのとき見たものを忘れなこと、そのとき聞いた音を忘れなこと、そのときの肌で感じたことを忘れなこと、そのとき思ったことを忘れなこと、それが、自分のかけがえのない宝物になり、自分にとっての自然との「一期一会」になるのではないかなと思います。
海洋冒険家の白石康次郎さんが先日ラジオで言っていました。「人が生きていくためにはエネルギーが必要で、そのエネルギーはいつかは枯渇してしまう。人が補うエネルギーの源は自然にある。ある人は森から、ある人は川から、ある人は海から…。そのエネルギーをもらっているのです。」と。
早朝のカヤックツアーは私にエネルギーを与えてくれたように思います。その意味で今回のカヤックの体験は「ウエルネス」そのものだったような気がします。
これからもこうした一期一会の経験をたくさんしていこうと思います。
そして、想像はさらに膨らみます。秋の朝のカヤックは、と。
このツアーを企画してくださったネイチャープラネットのコロスケさん、ありがとうございました。
そうそう、ツアーの最後に、コロスケさんからご褒美をいただきました。
「ここ、木霊(こだま)ポイントなんですよ。」
いうまでもなく思い思いの言葉を叫びました。
するとやさしい木霊が…。素敵なご褒美…。
ちなみに、この日の朝のお腹のエネルギーの補給、朝食は、カヤックの上で、クロワッサンをいただきました。
これもまた大満足でした。

次回8月23日「処暑」はつっきーの担当です。お楽しみに!