春に向けた準備

今日は二十四節気の「小寒」で、「寒の入り」とも言われます。

これから節分までの約1ヶ月間が「寒の内」で、1年の中で最も寒さが厳しい季節を迎えます。

皆さんは寒の内を健康に乗り切る工夫を何かされていますか?

明後日、1月7日は五節句の一つで「人日の節句」とも言われ「七草粥」を食べる風習が残っています。

「人日」の起源は古代中国で元日を鶏、2日を犬、3日を羊、4日を猪、5日を牛、6日を馬と日毎に動物をあてはめて占う風習があり、その日はその動物を大切にして食べない日としました。

そして新年7日目は人を占う日として人を大切にする「人日」の節句とし、処刑が行われず、その年に採れた7種の若菜を入れたスープを食べる風習があったといいます。

日本でも古来宮中や神社で7種の野草を摘む行事を「若菜摘み」といい、これらが入った粥を食べ、邪気を払い万病が除かれるとされていました。
寒さの中でいち早く芽吹く春の七草の生き生きとした生命力にあやかり無病息災を願った先人の思いを感じます。

七草粥はこうした風習が融合し今に伝り、春の七草のセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロは、冬に不足しがちなビタミンやミネラルを補う貴重な料理なのです。
そして今はお正月料理で疲れた胃腸をいたわり休める意味合いで広く親しまれています。

セリには鉄分が多く含まれていて貧血予防や食欲増進、ナズナは高血圧予防や整腸作用、ゴギョウは咳止めや喉の炎症緩和、ハコベラは歯周病予防や利尿作用、スズナやスズシロは整腸作用や風邪予防が期待できるとされ、栄養学的にも理にかなった先人の知恵が詰まった風習なのです。

この時期、春に向けて工夫をしているのは人間だけではありません。
小寒の前日、文京区の小石川植物園で春に向けた準備を始めた植物たちに出会いました。

すっかり葉を落として枯れたように見える木々も寒さから身を守り、再生へのエネルギーを冬芽に蓄えているのです。

私たちは体の中でできた不要物をトイレに行って排泄することができますが、トイレに行けない植物は不要なものを古くなった葉に溜めて葉と一緒に捨てています。それまで栄養分や水分を供給していた管を閉じて自らの葉を秋から冬に落とします。この時顔のように見えるのが「葉痕」です。

あじさいの葉痕

そして、春に芽吹く新芽を守っているのが「冬芽」

柔らかな新芽がシカやウサギ、野鳥などの食べられてしまうのを防ぐとともに、寒さから身を守るコートの役割を果たしています。

何もないように見える森の中で、春に向けてエネルギーを蓄え、準備を進める植物たちの営みがありました。


そして葉が茎の根元から放射状に広がって、地面にへばりついているこんなタンポポの様子もありました。
これはロゼットといって、地面に密着することで風の影響を少なくし、効率的に光を集めて光合成を行い、動物たちからの食害もしづらくするための生存戦略なのです。

タンポポのロゼット

今日から迎える「寒の内」

私たちの先人も、植物たちも、厳しい環境を耐えて春に向けて準備を進める知恵に改めて思いを巡らしました。

さあ、現代を生きる私たちにとって、この時期やるべき工夫や準備はどんなことでしょう?
しっかりと考えていきたいと思います。

次回1月20日「大寒」は、やまちゃんの担当です。お楽しみに!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次